日米インターネット・エコノミーに関する政策協調を強化すべき課題

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第5回日米インターネット・エコノミー政策協調対話が、先週東京で開催されました。この対話は、日米両政府および産業界からインターネットに係わる様々な関係者が集い、意見を交換し合い、また、ICTに関する政策をどのように進展させるべきか勧告する場を提供するものです。

今回の対話において、米国商工会議所(ACCJ)及び日本経済団体連合会(経団連)は日米インターネット・エコノミー民間作業部会として共同声明を両国政府に提出しました。この声明では、両国政府が政策協調を強化すべき3つの主課題を取り上げるとともに、ヘルスケアなど2020年を目途としてICTの利活用を推進することにより具体的成果を達成し得る分野について言及しています。

日米両国政府が取り組むべき主課題は以下のとおりです。

  • 開かれたインターネットの堅持 – 越境データフロー等への関与・管理については最小限とし、規制によってイノベーションが阻害されることがないような環境整備に努めるべきである。
  • 個人情報保護に配慮したデータ利活用の促進 – 民間産業界と連携・協力して、データの適切な利活用を促進する政策を展開すべきである。特に、日本政府は、本年6月に大網を決定するべく取り組んでいるパーソナルデータの利活用に係る制度整備に際しては産業界をはじめ、すべての関係するステークホルダーとの幅広い透明な議論の場を設けることを望む。
  • 情報セキュリティに関する日米協力体制の整備 – 省庁を横断した手続きや基準の明確化を進め、日米両国が緊密な連絡をとれるようになることを通じて、具体的な連携が進むようになることを期待する。さらに、日米両政府は、他の国々に対し、自国のサイバーセキュリティを確保するために設定された基準と調達ルールが、外国製品・サービスを差別的に取り扱う、または、知的財産の保護を弱める手段として利用されることがないよう求めていくべきである。

インターネット・エコノミーを取り巻く政策は重要な外交課題である。日米両国はICTの規制問題に対しイニシアティブをとり、環太平洋連携協定(TPP)における越境データフローへの取り組みをはじめ、アジア太平洋地域をはじめとする新興国に対し、リーダーシップを発揮することが可能である。

AT&TはACCJおよび経団連が共同提出したこの声明を支持致します。前述の課題は単にICT関連産業にのみ影響するものではなく、開かれたインターネットの堅持や越境データフローの確保はすべての経済分野に係わる問題です。安全でシームレスな越境情報流通が可能となれば、金融、食物産業、エネルギー産業をはじめ全ての産業に有益なこととなるでしょう。

また、我々は、他国の政府においても、このような日米対話をモデルとし、今回の東京会合のように、共通の課題に対し具体的な共同声明を通して民間産業界の独自の視点を取り入れることを望んでいます。今回の対話において、ダニエル・セプルヴェダ米国側全権大使及び日本側総務省の阪本 泰男情報通信国際戦略局長は、マルチステークホルダーによる協議及び透明な政策決定プロセスの重要性を認識されておりました。日米両国の政府及び産業界は、この政策決定協議プロセスは国境を越えて共通の課題に対し進歩的なアプローチであると認識しているとともに、他国においてもモデルになり得るものと認識しています。

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